神様もノーベル賞もみんなやってる「志賀と川端」
前回,芥川の執筆に向かう態度を彫心鏤骨と評したが,それに負けなかったのが志賀直哉であろう。
小説の神様,とまで評された志賀のまだ若い頃の作品を読んで,もっと若かった芥川が師の漱石に,どうやったら志賀さんのような文章がかけるのだろうか,と問うたというエピソードが残っている。
志賀は書き直す度に原稿の枚数が減ったという,まさに彫心鏤骨,したがって短編小説しか書けなかった――というとウソになる。
唯一,長編小説がある。それが『暗夜行路』である。
『暗夜行路...


近代作家の名作とされる小説に見られる「ん?」という部分について述べてみたい。