相続とは争族 遺産分割でもめました!
友人X君のケースで相続の際の問題点を探る!
遺産相続をめぐって、親族間で骨肉の争いが起こったなんて話、皆さんは聞いたことありませんか。
「相続は争続」と言われるように、被相続人が残した財産を分割する際に相続人同士の利害関係が絡み合って思わぬトラブルが起きてしまったといったことはよ
くあるようです。今回は全3回にわたってファイナンシャルプランナー(以下FP)である私の所に相談にやってきたX君のケースを例に相続の際の問題点を
探っていきたいと思います。
X君のケース
親しくしていた友人X君のお父様が先日亡くなりました。お父様が入院していた時から、相続の相談は受けていましたが、ついにその時がきてしまったのです。 X君には、お母様の他に妹、弟がいますので相続人は全員で四人です。相続税は相続または遺贈によって財産を取得した場合にかかってきますが、財産の価額の合計が一定の金額(基礎控除額)以下であれば相続税はかかりません。
基礎控除額=5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
X君のケースの場合には、相続税の課税最低限である基礎控除は、5,000万円+1,000万円×法定相続人の数(四人)=9,000万円になりま すが、お父様の残した遺産は世田谷区にあった家族の住んでいた居住用の不動産と株式・預貯金がわずかでしたので、相続税の問題は起こりませんでした。
一安心と高をくくっていましたが、あんなに仲の良かった兄弟が遺産分割で揉めてしまったのです。本当にうかつでした。遺産分割までは、全く考えていませんでした。確かに、お母様と兄弟姉妹の四人で、お父様の残した遺産をどのように分割したら良いのか、悩んでしまいます。
X君と兄弟三人は全てそれぞれ独立し、住んでいます。結婚している妹やアメリカに住んでいる弟はX君に対して、さかんに世田谷の居住用不動産を処分 して金銭で分割するように言っているようです。しかしお父様の倒れた後、何かとお母様の面倒を見ていたX君は、お母様の気持ちを察すると居住用不動産の処 分をなかなか口に出せないようです。 FPの私に、また相談に来ました。そこで、私は、慎重に検討し二つの案をX君に提案しました。
第一案としては、幸いにも今回は相続税の問題は発生しませんでしたので、お父様の遺産分割(これを第一次相続という。)では、株式・預貯金だけを兄 弟姉妹で分割し、世田谷区の居住用不動産は一旦お母様に相続してもらい、将来お母様が死亡した時(これを第二次相続という。)に、居住用不動産を処分して 金銭で兄弟姉妹が分割するといった方法です。 この案を実行するためには、論点が二点あります。 まず、弟・妹に了解してもらう事と、当然お母様の死亡の時に相続税が発生しない事です。つまり、お母様自身の持っている財産が少ない事と居住用不動産の評 価が上がらないことです。
第二案は、どうしても、お父様の遺産分割の際に、弟・妹がまとまったお金が欲しいと言ってきた場合です。
そこで、一旦、お母様又はX君が居住用不動産の全てを相続し、お母様又はX君固有の財産(お金)で弟・妹に渡す方法です。これを「代償分割」と言いますが、これを実行するためにはお母様又はX君自身にお金が無いと実行できません。 さて、X君はどのように遺産分割をしたのでしょうか。今度X君に会った時に聞いてみようと思っています。 さて次回は、生前に必要な相続対策についてお話していきたいと思います。 。

