[介護保険] 介護保険の使い方

アドバイザー:森下 義之 / LEC専任講師

 

Knowledge Village福祉・教育 > 介護保険 > 介護保険の使い方 > 介護保険の使い方のコツ

介護保険の使い方のコツ

平成16年の「国民生活基礎調査」(厚生労働省)によれば、65歳以上の方のいる世帯は、全世帯の38.6%だそうです。介護の現場では新規の依頼がひっきりなしで、この値を、身をもって実感している毎日です。
今後、介護保険の利用をお考えの方やご家族も多いと思います。とはいうものの、訪問介護などは他人がご家庭に出入りすることになることもあり、不安に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、このコラムでは、ホームヘルパーの上手な使い方などを通して、介護保険制度についてお話ししたいと思います。 今回は、先日実際に起こった出来事からです。

Aさんは一人暮らし。車椅子で生活されています。通院はヘルパーの介助。この前病院へ行った帰り、お正月用品で買い忘れたものがあるのを思い出しま した。そこで、「スーパーへ寄って」とヘルパーに頼んだところ、「ごめんなさい、それはできないんです」と断られてしまいました。Aさんは大変に気分を害 されてしまいました。

高齢者の方、特に何らかの障害のある方は、外出の機会が非常に限られています。ですから、通院のために外出した際、「ついでだから」とあちこち寄ったり、欲しい物が見つかって、店へ寄りたくなるのが普通だと思います。

しかし、厚生労働省の通知(訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について)によれば、「通院・外出介助」と、買物の付き添い(「移動」+「見 守り援助」)が明確に区別されていることもあり、「通院の際には通院以外のことはしてはならない」との解釈がなされています。Aさんのような「車椅子での 通院介助の後に、買い物をする」ということはできません。今回の解決策としては、一旦帰宅し、日を改めるなどして、買い物に出かけるという手段をとること になります。これに違反すると、事業者は料金を受け取れなくなる恐れもあります。

これはほんの一例です。介護保険は自立の支援、要介護状態等の軽減、悪化の防止を目的としていること、また、予算も限られていることから、様々な制 約が必然的に生じます。今回のような時、ヘルパーとしては、希望に応えられないことと、気持ちを害してしまったことで、二重にやりきれなさを感じていま す。

今回は事業者側の情報提供が不十分だったことも原因です。しかし、両者の関係が悪くならないようにするためにも、制約があることをあらかじめご理解 いただけるとありがたいです。ですので、上手な使い方のコツとしては、まずはヘルパーができることとできないことを十分知ること。疑問を感じたら、事業所 や、ケアマネジャー、お住まいの区市町村の介護保険課などへ問い合わせるとよいと思います。ついでながら、そうした質問にきちんと答えられる事業所を選ぶ ことも、介護保険利用の「コツ」ともいえます。

※利用のコツ

サービスには意外なところに制約がある。疑問があれば、介護保険課等で確かめる。

次回は「どう頼む?ケアプラン作成」についてお話します。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kv-jp.com/mt/mt-tb.cgi/48

ご意見・ご感想をお寄せ下さい

年齢 この記事の評価
性別 非公開 ナレッジビレッジの評価
今興味がある話題、今後この記事で読んでみたい、と思う事柄はありますか?
※ご質問等への対応は行っておりません。 (フリーコメント)