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両性具有の世界

アジア写真インドにはヒジュラとよばれるオカマが40万人もいる。
ヒンドゥー教の両性具有神バフチャラの媒体として神聖な役割を担っている。たとえば、生後2週間の男子を祝福する儀式をつかさどる。これによって赤ちゃんの前世の罪や穢れをヒジュラに移し、その子の長寿と健康を祝うのである。

そもそもオカマが神聖視されるのは、両性具有こそ完璧な姿だと考えられたからであろう。陰陽ともに備わっているのは神しかいない。しかし、医学的な両性具有者は極めて稀である。ゆえにヒジュラも去勢するのが慣わしである。それによって男でも女でもなくなるわけである。

タイやインドネシアでもオカマは社会的な地位を得ているが、インドではオカマだけの特殊な社会を形成しているのが特徴である。
ヒジュラになると、グル(師匠)に弟子入りする。弟子をチューラという。この師弟関係はかなり厳しいが、家族のようなものである。やくざのように縄張りがあり、A一家の者がB一家のしまを荒らしていけない。一匹狼のヒジュラもいるが、生活はかなり悲惨だ。主な収入源は男子の出生祝いや婚礼のときに押しかけて祝福の歌と踊りをしていただくご祝儀である。一部男娼として稼ぐ者もいる。

しかし、ヒジュラは神聖視されているが、一方でカースト外の賎民とされているので、祝いの席にやってくるのを嫌がる家庭も多い。祝福の歌を断ると、呪いの言葉を浴びせて去っていく。これが縁起悪いというので、わらじ銭を与えて早く帰ってもらうというケースが多い。「オカマ来て。カマヒヤー」と歓迎した方がいいだろう。

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