[世界紀行] ワールドカップ出場国ってどんな国?

アドバイザー:黒田 隆行 / 公務員試験 経営学担当 LEC専任講師

 

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世界遺産の宝庫 イタリア

アルベロベッロ1930年に第1回ワールドカップが開催されて以来,優勝経験のある国は,ブラジル,アルゼンチン,ウルグアイ,ドイツ(旧西ドイツ),イタリア,フランス,イングランドのたった7カ国しかありません。各地域の予選には200近くの国・地域が参加するわけですから,ワールドカップで優勝することがいかに難しいかがわかります。

青いユニフォームカラーから「アズーリ」(イタリア語で「青」の意)と呼ばれるイタリア代表チームは,伝統的に「カテナチオ」(「かんぬき」の意)に例えられる鉄壁のディフェンスで相手の攻撃を抑え,少ないチャンスを確実にものにし,1−0で勝つことを理想としてきました。

シエナ・プッブリコ宮殿とマンジャの塔しかし,今回のイタリア代表チームはちょっと違います。小柄ながら鉄壁のディフェンスの中心となっているカンナバーロのほか,攻撃陣の顔ぶれも非常に充実しています。先日引退を発表した中田英寿選手とかつてイタリアリーグ・ASローマでチームメートだった,「王子」と呼ばれるイタリア代表の不動のエース・トッティ,20代後半にしてブレークした遅咲きの点取り屋・トニ,若手の筆頭株でイケメン?としても有名なジラルディーノなど,得点力不足に悩む日本代表からすれば,よだれが出そうな豪華なメンバーを揃えています。
世間では守り一辺倒でつまらないサッカーしかしない,などと陰口を叩かれていたイタリア代表ですが,今回はその華やかな文化を髣髴させるような,華やかで派手なサッカーを繰り広げ,見事4度の優勝を勝ち取りました。

シエナ・ドゥオーモそう,イタリアといえば,多くの方は華やかなイメージを持たれることでしょう。ミラノコレクションに代表されるように,常にファッション界では世界の最先端を行っていますし,食文化においてもイタリア料理は日本を始め世界中で大人気。そして,数々の世界遺産の宝庫として,観光地としても世界トップクラスの人気を誇っています。
イタリアには,北から南まで,細長い国土に世界遺産がびっしり詰め込まれていますが,このコーナーでは,その中のいくつかに触れたいと思います。

まずは南イタリアから。南イタリアにアルベロベッロという風変わりな町があります。
この町は,「トゥルッリ」と呼ばれる灰色のとんがり屋根と白壁が印象的な小さな家々が軒を連ねています。町を歩くと童話の世界,それも小人の世界に迷い込んだような錯覚に陥る不思議な町です。

サンジミニャーノアルベロベッロから北上すると,中世の雰囲気を残す町が点在するトスカーナ地方があります。最も有名なのはフィレンツェですが,近郊のシエナの落ち着いた雰囲気も捨て難い魅力があります。
世界遺産に指定されているシエナ旧市街の中心部には,「世界一美しい」と言われるカンポ広場に面して100メートルを超えるマンジャの塔とおとぎ話に出てきそうな外観のプッブリコ宮殿が建っています。
カンポ広場から徒歩5分くらいのところには,正面の装飾が非常に美しいドゥオーモ(教会)もあります。マンジャの塔の頂上からは,きれいな扇形に広がるカンポ広場と見事なまでにシエナ色(レンガ色)で染まった家々の屋根を一望することができます。

シエナからバスで1時間ほどの所には,サンジミニャーノという小さな町があります。この町は,「塔の町」と呼ばれるだけあって,この町が最も栄えた14世紀ごろには70を超える塔があったそうですが,今でも目視できるだけで10ちょっとの塔が四方数百メートルの小さな町の中に建っています。町並みは中世を凝縮したような雰囲気で,数百年の時を超えて静かな佇まいを今に残しています。

ベネチア・サンマルコ広場トスカーナ地方から北東に向かうと,数あるイタリアの観光地の中でもとびっきりの場所・「水の都」と呼ばれるベネチアに辿り着きます。大小数百の運河に張り巡らされたベネチアは世界的な観光地のわりに,どこか落ち着いていて長閑です。そう,この町は運河によって仕切られた大小の島からできているような町なので,車が乗り入れることができません。ベネチアで聞こえてくるのは教会の鐘の音と人々のざわめきだけ。こんな場所は世界広しといえど,ここだけでしょう。ベネチア中心部にある,かのナポレオンに「世界一美しい広間」と言わしめたサンマルコ広場は,いつ行っても観光客と鳩の群れでにぎやかです。

ベネチアから列車で西に3時間ほど行ったところにあるのが,イタリアの商業の中心地,そして世界のあらゆるファッションの中心地といっても過言でないミラノです。ミラノで最も有名な観光スポットはちょっと意外なところにあります。イタリア全土でも一,二を誇る繁華街,ミラノ中心部のドゥオーモ広場から徒歩約10分の住宅街に何事もなく建っているサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会。
ミラノ・サンタマリアデッレグラツィエ教会〈左が旧食堂〉 この教会に隣接した薄暗い旧食堂内に,かの有名なレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「最後の晩餐」があります。現在上映されている「ダ・ヴィンチ・コード」でも重要なキーワードとして登場するこの絵画は,世界で最も有名な絵画の一つでしょう。パリのルーブル美術館にある「モナリザ」を始め,海外の有名な絵画が日本に上陸したことは何度もありますが,この「最後の晩餐」は,幅が10メートル近くもあり,海外に持ち出すことは物理的に不可能。ミラノに行かないと観ることのできない芸術です。

イタリアには,ここで触れたものの他にも数多くの世界遺産を抱えている文化大国です。
また,19世紀まで都市国家だった名残からか,日本のように地方ごとの特色が強く,北から南まで旅行すると,何カ国も旅行しているような気分になる,旅行好きには堪えられない国です。

※写真1枚目:アルベロベッロ
※写真2枚目:シエナ・プッブリコ宮殿とマンジャの塔
※写真3枚目:シエナ・ドゥオーモ
※写真4枚目:サンジミニャーノ
※写真5枚目:ベネチア・サンマルコ広場
※写真6枚目:ミラノ・サンタマリアデッレグラツィエ教会〈左が旧食堂〉

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