ニッポン放送株をめぐる村上ファンドとライブドアの関係
村上ファンド代表の村上世彰容疑者は、ニッポン放送の株を買い集め、筆頭株主になったものの、株主の提案を受け入れないニッポン放送経営陣に困惑していました。ニッポン放送やフジテレビは株式会社とはいえ、放送業界という特殊性から、マスメディア集中排除原則や外資規制など、いろいろな国の規制に守られていたのです。これらを盾にして、持ち株会社をつくる等の村上ファンドの提案はことごとく拒絶されてしまったのです。
そこで、このままだとファンドとして儲けることができないかもしれないと焦り始めた村上容疑者は、複数の投資ファンドなどにニッポン放送株買い集めを打診したのです。その中で、最有力候補として名乗りを上げたのが、当時のライブドア社長、堀江貴文容疑者だったのです。
2004年9月中旬、村上容疑者はホリエモンと当時のライブドア取締役宮内亮治容疑者と会談し、「ニッポン放送の株を3分の1買えば、うちのファンドの持分と合わせて過半数になるから、フジテレビが手に入るよ」と提案。ホリエモンはその場で「買いましょう」と即答したそうです。
その後再び11月になってから両者は会談しましたが、ホリエモンはその会談で、「お金は準備できそうです。経営権が取得できたらいいですね。」と、村上容疑者に話したといいます。この段階で村上容疑者は、ライブドアがニッポン放送株の取得に乗り出すことを確信したと考えられています。
また、同時期に村上ファンドは、フジテレビが村上ファンドにニッポン放送が買収されることを防ぐため、ニッポン放送に対してTOB(株式の公開買い付け)を行うことを検討中であるという情報も入手しており、ライブドアのほうがダメになった場合でも、フジテレビに村上ファンドの持つニッポン放送株が売却できると考えたようです。
これで村上ファンドにとっては、買い集めたニッポン放送株の売却の筋道がようやく見えてきたのです。そこで村上容疑者は、2004年11月半ばから2005年の1月後半まで、ニッポン放送株をさらに買い集めます。株数的には200万株弱、金額にすると約100億円。もちろん他の投資先もあったので、村上ファンドの全資金とはいいませんが、個人的な印象では、村上容疑者は、買い手先が複数(ライブドアとフジテレビ)見つかったので、ニッポン放送の株を全力で買い集めたという気がします。

