くじ引きって、早い方が有利?遅い方が有利?
日本のプロ野球で交流戦が始まって2006年で2年目となります。初年度は,中日がつまずき,ロッテが勢いを得ました。
今年は,ヤクルトが勢いを得て,巨人が失速しました。交流戦の特徴は,公式戦では対戦しないチームと対戦することにありますが,そうなると日常培ったデータが使えなくなります。
「データ野球」といえば,かつての野村監督の専売特許でした。「データ野球」のデータとは,確率に基づいた野球のことです。
もちろん,そのデータを使いこなすだけの技術がなければ,宝の持ち腐れですが…。
さて,前回の問題の解答に入りましょう。
まず,正解からいってしまいますと,「何番目にくじを引いても,当たりくじを引く確率は同じです。」
最初に引くと有利になると考えた人もいたでしょう。くじの本数が減るから最後に引いたほうがよいと考えた人もいたでしょう。
では,解説です。
数式を使うとすっきり説明できますが,簡単な図を使って説明します。
私たちが日常使っている確率は,「数学的確率」あるいは「ラプラス的確率」といっています。
この確率は,どのくじを引くのも同程度に期待されるという前提(これを,「同様に確からしい」といいます)に立っています。専門的には,くじを引くことを「試行」といい,くじ1本1本を「事象」といいます。
くじ1本1本は,もはやこれ以上分解できないので,このような事象を「根元事象」といいます。すなわち,どの当たりくじを引く場合もすべて同程度に期待できるということです。
さて,1000本のくじを当たりくじは○,外れくじは×として,一列に並べてみます。
(1)○××○○×××・・・
(2)×××○○×××・・・
(3)○○×××○○×・・・
(4)×××××○○×・・・
以上の場合以外にも,いろいろな場合があります。
(1)では,1番目と4番目,5番目にくじを引いた人が当たりくじを引いたことになります。
(4)では,1人も当たりくじを引けません。では,(1)〜(4)まで,どれかの場合が,優先されるということがあるでしょうか?
確率の定義から全ての場合は同様に期待できる,すなわち,優先される場合はないのです。そういう意味では,確率は全ての人に平等なのです。したがって,何番目にくじを引いても当たりくじを引く確率は同じだということになります。
では,問題の設定を少し変えます。
「当たると1000円もらえるくじがあります。くじは全部で1000本あり,1000円もらえる当たりくじが10本含まれています。このくじは買った方が得でしょうか。買わないほうがよいでしょうか。このくじは1本50円とします。」よく考えてみてください。
解答は次回です。

