[少子化問題] 結婚と子どもに関する統計

アドバイザー:田原 雄二 / 社会福祉士

 

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少子化問題に関する意識調査〜まとめ

 今回も厚生労働省「少子化に関する意識調査研究」のなかから、最後に少子化問題についての意識調査結果を紹介して、このテーマのまとめの話にしたいと思います。


女性より男性の方が少子化問題を「ただちに解決すべき」


 【表4-1】は、少子化問題に関してどのように捉えているかを質問した結果です。「ただちに解決すべき重要な問題」という回答に着目すると、独身者よりも既婚者、それも子どもがいる家庭の方がその割合が多くなっています。また、男女別では、すべてのグループにおいて、男性が女性を上回っています。一方、女性は、重要な問題と認識しつつも少子化は「致し方ない」と回答する割合が多くなっています。ただ、この結果によって、単純に女性が少子化問題を軽視していると判断することはできません。第2回や第3回で紹介した結婚や子どもをもつことに関する統計結果とも関係しますが、むしろ女性の方が現実の社会情勢や環境を冷静に捉えて少子化問題を考えているような気がします。先日厚生労働省が「男性の育児休業取得率が0.5%」という数字を公表しましたが、男性は少子化問題への意識は高い反面、育児への参加など行動がなかなか伴わないという実情も、女性に「致し方ない」と回答させてしまう要因の1つになっているのかも知れません。


経済的負担の軽減だけでは少子化問題は解決しない


 以上、4回にわたって主に厚生労働省「少子化に関する意識調査研究」における調査結果のうち、晩婚化、少産化などに対する意識の面から少子化問題を考えてみました。最近は児童手当の支給対象の範囲の拡大など、経済的負担の軽減を図る施策がとられていますが、それだけでは少子化問題の根本的な解決には結びつかないでしょう。なぜ晩婚化が進み、なぜ子どもを持つことをためらうのか?それは、特に女性による、現代社会の「しくみ」に対するさまざまな不安あるいは不信感があるのではないでしょうか。それは例えば、出産や育児のための休暇がとりにくい職場環境であったり、育児にあまり参加できない(しない)夫であったり、薄くなってしまっている地域社会のつながりであったり、プライベートの重視により他人の「顔」が見えなくなっている社会であったり・・・さまざまな要因があります。

 しかし、一方で「少子化に関する意識調査研究」における調査結果においても、結婚や子どもを持つことに対して完全に否定するような回答はごくわずかでした。結婚や子どもを持つことに夢も希望も喜びもないわけではありません。したがって、結婚や子どもを持つことに不安やためらいを感じているであろう多数の人たちの意識面にどう働きかけていくのか――― 一種の意識改革ですから、なかなか容易なことではなく時間もかかるでしょうが、それが少子化問題の根本的な解決につながっていくのだと思います。


少子化問題の捉え方


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