認知症の原因と症状
今回は、認知症の原因と症状についてお話します。
認知症の一般的な特徴は、記憶力の低下、判断力や理解力の低下により、普段の生活に支障が生じてくることです。しかし、これらの特徴のあらわれ方には、認知症の原因が何であるか、脳がどのように変化するかによって差が見られます。
認知症の代表例としてはアルツハイマー病と、脳梗塞や脳出血を原因とするものがあげられます。
まず、映画「明日の記憶」でも取り上げられていたアルツハイマー病は、脳全体が萎縮する原因不明の病気です(アルツハイマー病の方の脳をCTスキャンでみると、何回りか小さくなっています)。脳の機能全体が徐々に失われていき、早い段階で人格にも変化が起きます。また、徘徊、異食(食物以外のものを食べてしまうこと)などの問題行動も多くみられます(私の関わった例としては、ティッシュをよく口に入れてしまわれる方がいました)。女性に多い、というのも特徴的です。
これに対して脳梗塞や脳出血を原因とするものは、脳の一定の部位の組織が障害されることによって起こります。アルツハイマー病に比べ、知能の低下が一様ではありません(記憶力は低下しているが、理解は十分にできる、など)。人格の変化はあまり生じません(脳梗塞を原因とする認知症で、物忘れがかなり見られるものの、会話には問題がないこともあります。以前関わった方の中に、自慢話を私にするのが大好きな方がいらっしゃいました。毎回同じ話でしたが…(笑))。症状は、急に状態が低下することと安定を繰り返す、段階的な状態で進行していきます。男性に多いのも特徴的です。
このように、認知症、とはいっても、その状態はさまざまです。ですので、高齢者の方に認知症が見られた場合、それが何を原因とするのかを知ることが大切です(単に加齢を原因とする物忘れの場合もあります)。それによって今後の予測をし、対応を考えることができます。何より、気になったら早めに受診することが必要です。
今日のまとめ
認知症は原因によって、症状に違いがある。何を原因とするのかを知ることが大切。

