万年弱体チームの問題解決
前回は、本当の原因を見つけるスマートなやり方のひとつとして、同じ問題が起きてもよさそうで、しかも、問題が起きていない事柄を探すという方法を、ご説明しました。
しかし、それでも、原因がはっきりするとは限りません。たとえば、ある食品メーカーの話です。新人が、中堅社員に聞いています。「先輩、うちはどうも営業が弱いようですが、どうしてなのでしょう?」「うん、そうなんだ。せっかくの商品開発力が泣くよなあ。どうしてなのかは、俺もわからないなあ。なにしろ、俺が入った頃から営業が弱かったからな」。このような場合、会社に営業の強い時代と弱い時代があれば、それを比較することができます。営業方法を変えたときから、売上が落ちたならばその変更が原因かもしれません。しかし、このメーカーのように、昔から営業が弱いときは、このような比較ができません。したがって、このような慢性的な問題のときは、原因が見つけにくいのです。
この場合、原因究明よりも改善のヒントをみつけることに、重点を置いたほうがいいでしょう。すなわち、比較の対象を、自社の内部ではなく、外に求めることで解決の糸口を見つけることができます。たとえば、このメーカーならば、自社と同じ食品製造業界で、自社より営業力のあるX社と自社のどこが違うのか、を考えてみるのです。たとえば、X社は、しっかりした営業マン教育をしているが、わが社はやってないとか、X社の営業マンは、いろいろな情報を顧客企業に提供しているらしいが、わが社では、営業マンが先方の注文をきいてくるだけだとか、いろいろな角度から比較してみるのです。
そうすると、自社がどうすれば、営業力が伸びてくるか、分かってくるはずです。たとえば、単なる御用聞きのような営業から、提案型の営業に変化しなければいけない、そのための研修を企画しようなどというように。
会社は、問題の束だという言葉があります。問題をスマートに解決していく力をぜひ磨いてください。そうすれば、今日から、ビジネス生活はきっと明るいものになります。

